就職氷河期エレジー あのホームレスは自分
エレジーの意味は「哀歌」「悲しい歌」。
新潟市中央区に、新潟県立図書館があります。
わたしは受験生だったころ、気分転換のため通っていました。
司法書士になって初めて、数年ぶりに立ち寄ります…
なつかしさに浸りながら、図書館での時間を楽しみました。
さすが新潟市中央区の図書館だけあって、館内は広いし、座席数も多い。
むかし毎日座席にて、ホームレスらしき人が寝ていたなぁ…
とてつもない、強烈な臭いを発していたなぁ…
わたしの受験時代
図書館で必ず見かける、司法書士受験生がいました。
年齢は見たところ、わたしと同じ就職氷河期世代の男性。
彼は毎回、同じ席に座り、同じ本で勉強していました。
「数年たった今でも、彼は勉強しているのだろうか」
そんな思いを持ちながら、図書館の座席を見渡してみると…
な、な、なんと彼がいたのです!!!
うれしくなって、テンション爆上がり。
しかし、その瞬間「恐ろしい事実」にハッとする…
わたしが合格して、5年以上経過しています。
つまり彼は、最低でも5年以上、受験勉強をしている。
わたしは奥歯をギュッと噛みしめて、視線を落とします。
一つ間違えば、彼の姿は私そのものだ……
氷河期にとって司法書士は、人生を賭けるにふさわしい資格。
しかし司法書士試験には、大きなリスクが発生します。
まさに、就職氷河期エレジーです。
三井住友銀行で、初任給を30万円とする発表がありました。
三菱UFJ銀行では、貸金庫から14億円以上を横領した、氷河期世代の女性が逮捕されました。
エックスにて「氷河期の怨嗟(えんさ)の声」が聞こえます。
- スタート時点で負けている
- 一生、まじわらない世界線
- 同世代の勝ち組が、欲ブタすんなよ
- 私達の20年以上は、何だったのか
図書館で勉強する、氷河期の彼は、司法書士を諦めることはできないでしょう。
周りがクールを気取って「世代論」や「コスパ論」を説いても、氷河期世代には響きません。
ただただ、彼の合格を祈るだけです。
さいごに、氷河期の受験生は2択のどちらかです。
- 猛勉強して司法書士を取得するか
- 悪臭をまき散らすホームレスになるのか
極論すぎることを言いました………
ホームレスだって、好き好んで悪臭を出していません。
ただ、すべての氷河期は、このぐらいの崖っぷちに立たされているのです。
かくいう私だって、一歩間違えば、崖から落ちる立場。
目の前の仕事に尽力して… 人の優しさに感謝する…
新潟市中央区・新潟市江南区の相続ならば
とうじょう司法書士事務所に相談してください。